湯浅 章平先生の紹介ビデオ

章平クリニック 湯浅 章平先生

井上:鎌倉の七里が浜で診療されております、湯浅先生をご紹介いたします。章平クリニックの名前の由来は?

湯浅:単に私の名前からです。(笑)

井上:もともとは胸部外科がご専門のようですが、消化器は如何ですか?

湯浅:そちらも経験ありますので、大丈夫です。ここでは、胃内視鏡が出来ます。

井上:心筋梗塞などは、心電図だけである程度診断できますよね。

湯浅:心筋梗塞が疑わしい場合、心電図上異常がなくてもしばらく経過をみるということも重要です。心電図モニターしていて、T波の先鋭化などを見たほうがいいですね。

井上:その場合患者さんは、横になっていたほうがいいのですか?待合室で座っていてもいいのですか?

湯浅:いえ、寝ていてもらいます。狭心症の痛みはピンポイントで痛いというのではなく、漠然と痛むというのが特徴です。ですから痛いところを指してもらってちゃんと指せちゃうような方は狭心症ではないと。また触診してみて痛いという場合は心臓ではないですから、痛い場合は胃などを疑います。このような形で問診だとか症状、既往歴、検査結果などを総合して診療するのが有効だと思います。

井上:心筋梗塞で注意しなくちゃいけないのは、血圧が上がらない場合ですね。

湯浅:普通は痛みで血圧上がりますからね。痛くて冷や汗掻いてる割りに血圧が上がらない状態は非常に危険です。これはもうすぐに救急車で送らないといけないですね。

井上:地域のかかりつけ医としてのご苦労はいかがですか?

湯浅:診療所では、心筋梗塞などの患者さんはそう多くはいらっしゃらないです。そういった症例はやはり専門医の先生のほうが慣れていらっしゃると思います。ですが、かかりつけ医の場合、前の心電図やレントゲンと比べることができますので、異常があった際、専門の先生に紹介できるきっかけになれると思います。

井上:実際診療した中で印象に残る患者さんはいらっしゃいますか?

湯浅:狭心症といいますと、夜間に痛むことが多いのですが、労作性狭心症といって、動きはじめに痛む狭心症があります。テニスをしている男性の患者さんが運動の始めに胸が痛くなり、やり始めると胸の痛みが消えてしまうというようなことを問診の際に、何気なく言っていらっしゃいまして、もしやと思って調べてみたら、冠動脈の前下行枝が99%狭窄してました。この運動をしているうちに痛みが消えるというのはウォームアップ現象といって労作性狭心症の典型的な症状です。患者さんのちょっとしたことにも耳を傾ける事が大事なんだと感じましたね。

井上:大病院よりも患者さんにとって身近な存在になると思います。患者さんに生活習慣病に対しての説明などもするのですか?

湯浅:患者さんにはそういう話をよくします。日本では心筋梗塞より脳卒中が多いですが、どちらも生活習慣を改善することでリスクは減りますから。

井上:病院と診療所連携に関してはいかがですか?

湯浅:開業医の立場としては病診連携だけではなく診療所と診療所の間も連携できるようになればいいと思います。それと患者さんをお送りした後、お返事いただけないと困りますね。こちらもその後の経過を知りたいですから。

井上:第一報だけじゃなくて、最終結果まで欲しいですよね。日曜や、夜間の対応はどうされているのですか?

湯浅:日曜日で出かける時や、学会などで鎌倉から離れる時は患者さんが心配ですね。信頼できる病院があれば、患者さんにあらかじめ、紹介状を持たせておいて、いざ具合が悪くなったら、どこそこの病院に行きなさいといえたらいいですね。

井上:よかったら湘南記念病院で対応させていただきますよ。各当直医には丁寧に診るよう教育してありますから。

※先生の肩書き、所属等はインタビュー当時(2004年2月18日)のものです。